不妊・妊活の知識 - 病院での治療・人工授精、体外受精

・人工授精

人工授精とは、男性から採取した精液を直接子宮内に送り込み、人為的に受精を補助する治療法で、主に以下の場合に用いられます。自力での排卵があれば自然な排卵周期に併せ、自力での排卵が困難な場合は、排卵誘発剤で排卵をコントロールします。

・タイミング法や薬物療法などで結果が出なかった場合
・フーナーテスト(性交後試験)の結果が悪かった場合
・性交痛やEDといった性交障害がみられる場合
・男性の精子濃度や運動率に問題があった場合

1.排卵のタイミングに合わせ、男性が自宅か病院で精液を採取します。自宅の場合、冷やさないよう肌着などに入れ2時間以内に病院に持参します。
2.提出した精液は専用の機械で遠心分離にかけられ、ゴミや細菌、奇形や運動率の悪い精子、赤血球・白血球などを除去、状態の良い精子だけが濃縮されます。
3.濃縮した精子が、やわらかく細いチューブで子宮内に直接注入されます。
4.注入後は15分~1時間ほど安静にし、終了となります。
5.黄体機能が弱い方は、④の後に着床率を上げるため注射か飲み薬で
黄体ホルモンを補充します。

※人工授精における身体的負担は、頭痛や吐き気など排卵誘発剤の副作用や、多少の痛みがある人もいますが、個人によって現れ方がそれぞれ異なるようです。
人工授精の成功率はおよそ5~15%と決して高いとは言えません。そのため数回で妊娠される夫婦がいる反面、10回以上行っても妊娠できないといった夫婦も大勢います。人工授精で結果が出ない場合は、医師と相談の上、さらに次のステップである体外受精・顕微授精へと進みます。
・費用の目安・・・15000円~30000円/回
・保険適用外(飲み薬や注射など、一部は保険適用となることもある)

不妊治療は卵子の取り扱いにより「一般不妊治療」と「高度生殖医療」の二つに分けられます。
上記、人工授精までが一般不妊治療で、女性の体内で自然妊娠が起こるように後押しする
治療です。一方高度生殖医療では、卵子と精子を体外に取り出し、受精させてから女性の子宮
に戻す体外受精、顕微授精のことをいいます。

・体外受精

体外受精とは、体外で卵子と精子を受精させたのち、受精卵を子宮内に戻すという治療法で、主に以下の場合に用いられます。 
体外受精の手順としては、自力での排卵があれば自然に周期に合わせ(自然周期体外受精)、自力での排卵が困難な場合は、排卵誘発剤で排卵をコントロールしてからおこないます(刺激周期体外受精)。
ただ現状、自力排卵をしていても、排卵誘発剤を使用することがほとんどです。

・卵管が塞がっているために、受精が困難な場合(ピックアップ障害)
・子宮・卵管・卵巣などに強い癒着がある場合
・精子の数が極端に少なく、運動率が悪い場合(乏精子症・精子無力症など)
・重度の子宮内膜症
・習慣性流産
・原因不明の場合

1. 卵子を包む卵胞が20mmまで成熟したのを確認したのち、排卵を促進するhCG剤(注射)、もしくはGnRHa(点鼻薬)を投与します。
2. 薬剤投与からおよそ48時間後、長い針を使って卵巣内の卵胞から卵子を吸引し採卵します。
3. その間、男性の精液を採取し洗浄。取り出した卵子と培養液の中で混ぜ合わせ受精させます。
4. 受精した受精卵を培養液の中で4分割、または8分割するまで2日程培養し、子宮内に戻します。
5. 着床率を上げるため、駐車・内服薬・膣座薬などで黄体ホルモンを補充します

※体外受精における身体的負担としては、薬剤の副作用によって頭痛や吐き気を感じたり、人によっては採卵の際、局部・全身麻酔が用いられるものの、多少痛みを感じる場合があるようです。
基本的に体外受精は体調に異変が無い限り、日帰りで行えるところ病院がほとんどです。
体外受精の成功率は年齢にもよりますが、一般的に15%?20%と言われております。人工授精に比べると成功率が高く、そのため高齢出産などで妊娠を急ぐ夫婦の治療に、人工授精ではなくこの体外受精が用いられることも決して珍しくありません。
・費用の目安・・・30万円~50万円/回(飲み薬や注射、受精卵を凍結するかで病院によっても大きく違う)
・保険適用外

2018年7月30日 カテゴリー:不妊・妊活

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