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不妊治療が長期化すると、気持ちの焦りから妊活のことが頭から離れなくなり、気づけば妊活に関する情報をスマホで調べたりしている人も多いのではないでしょうか。
「考えすぎない方がいい」と分かっていたとしても、簡単に頭から追い出せるものではありません。
先が見えないからこそ、不安になるほど情報を集めたり、「ほかにできることはないか」と探したくなったりするのは決して不思議なことではないのです。
この記事では、妊活のことが頭から離れなくなる理由を整理しながら、妊活だけに意識を占領されないための考え方や、日常生活の中でできる工夫をご紹介します。
【この記事の監修医師】
片山 典子
りんどうオンラインクリニック 産婦人科医
片山産婦人科 院長
経歴
2005年に医師免許取得。岡山県内、鳥取県内の総合病院で産婦人科医を歴任し、2021年より片山産婦人科に勤務(現院長)。2023年より、りんどうオンラインクリニックの産婦人科医を務める。
監修医からのコメント
全ての女性がココロもカラダも健やかに過ごすことができ、家族全員、そして地域全体の人々の健康につながるようサポートできればと思っています。今ある症状を改善するだけでなく、日々の生活習慣を見直し、根本から「不妊にならない」「病気にならない」「病気を繰り返さない」カラダづくりを目指す支援をしていきます!
【この記事でわかること】
目次
妊活のことが頭から離れなくなる背景には、心配や不安、期待など、さまざまな感情があります。
妊活では、生活習慣を整えたりタイミングを考えたりしても、「これをすれば必ず妊娠できる」という明確な答えがあるわけではありません。
自分では結果をコントロールしきれないからこそ、「ほかにできることはないかな」、「何か見落としていることはないかな」と考え続けてしまうのです。
食事、睡眠、運動、サプリメント、基礎体温、排卵日など、妊活中に意識できることはたくさんあります。
ただし、あまりにも神経質になりすぎると、生活のさまざまな場面において「妊活に良いか悪いか」という視点でしか判断できなくなってしまいます。
結果として、食事をするときも運動をするときも、休日を過ごすときも、頭のどこかに妊活がある状態になってしまいます。
現代社会はさまざまな情報に溢れており、少し調べるだけで妊活に関する情報が次々と出てきます。
「もう少し調べれば安心できるかもしれない」と思って検索を続けることもあるでしょう。ところが、一つの情報を調べると、別の疑問が生まれることもあります。
「これはどうなんだろう?」「この方法も試したほうがいいのかな?」「私は大丈夫なのかな?」そうやって情報収集そのものが終わらなくなり、かえって不安が強くなることもあります。
妊活に疲れたと感じたら、少しだけ立ち止まって自分の毎日を振り返ってみましょう。
「これは食べても大丈夫?」「この運動は妊活にいい?」「これを食べたほうがいいのかな?」本来なら楽しめるはずの食事や運動まで、妊活のための判断材料になっていないでしょうか。
健康的な生活を意識することと、毎日の行動をすべて妊活のために最適化しようとすることは、少し違います。
たとえば、「健康で心地よく過ごすためにこの食事を選ぶ」「体を動かすと気持ちがいいから散歩をする」「今日はゆっくり休みたいから、早く寝る」といったように、「自分がすこやかに過ごすため」という視点を持ってみるのも一つです。
あなた自身が心身ともにすこやかに過ごすことも妊活の一環であると認識しましょう。
遊びに出かけたり、好きなものを食べたり、何もせずゆっくり過ごしたりすると、「こんなことをしていていいのかな」「妊活中なのに遊んでいていいのかな」と、罪悪感を覚えることがあるかもしれません。
しかし、妊活はあなたの人生のすべてではなく、人生の中にある大切な一つの場面に過ぎません。あなたには、あなた自身の時間、パートナーとの時間、仕事の時間、友人との時間、好きなことを楽しむ時間があります。妊活が思うようにいかないからといって、あなたの人生そのものが否定されるわけではありません。
妊活をしているときも、あなたはあなたの人生を生きていていいのです。
本記事でお伝えしたいのは、「妊活のことを考えないようにしよう」と無理をすることではありません。では、妊活とうまく付き合っていくにはどうすれば良いのでしょうか。
妊活のことを「考えないようにしなければ」と無理に追い払おうとすると、かえって気になってしまうこともあります。
そのため、はじめのうちは妊活について考える時間とそれ以外の時間を少しずつ分けていく、といった軽い気持ちでも問題ありません。
「また検索してしまった」「こんなに気にする自分は弱い」など、自分をさらに責める必要はありません。
妊活について考えている自分に気づいたら、良い・悪いと評価するのではなく、「今、不安になっているんだな」「そうだよね。大切なことだから、不安になるよね」と、一度その気持ちを受け止めてみてください。
無理に感情を押し殺そうとしたり、自分を否定したりするのではなく、「今、自分はこう感じている」と気づいてあげるだけでも、気持ちが安定しやすくなります。
妊活への不安で頭がいっぱいになったとき、気持ちを切り替えるためにできることをご紹介します。
「もう検索しない」と禁止するのではなく、「夜に20分だけ」「休日にまとめて調べる」など、情報収集する時間を区切ってみましょう。
調べる時間と、調べない時間をつくるだけでも、妊活の情報に一日中振り回されにくくなります。
不安が浮かんできたら、頭の中だけで考え続けず、紙に書き出してみましょう。
そして、次の3つに分けてみます。
「今、考えても答えが出ないこと」は、無理に今答えを出さなくても大丈夫です。紙に書いて預けておくことで、「覚えておかなければ」という負担を減らせます。最後に、「今日はここまで」と区切ってノートを閉じると、ベッドに入ってからあれこれ考え続けてしまうことを防ぎやすくなります。
趣味、外出、友人との時間、パートナーとの食事など、「妊活とは関係なく楽しむ予定」を意識的につくってみましょう。ポイントは、空いた時間に楽しむのではなく、先に予定として確保しておくことです。
「この日は友人とランチ」「この日は好きな映画を見る」など、予定があることで妊活以外にも自分の生活があることを思い出しやすくなります。
ウォーキングや料理、さらには睡眠までも「妊活のため」と考えていると、休んでいるつもりでも頭はなかなか妊活から離れません。
ときには「ただ好きだからする」「楽しいからする」「なんとなくやってみたいからする」という時間をつくってみてください。目的のない時間や、役に立つかどうかを考えない時間も心の安定という意味では必要不可欠です。
「次の受診で聞きたいこと」「今、不安に思っていること」「あとで調べたいこと」「パートナーに話したいこと」など、頭の中にあることを一度外に出してみましょう。頭の中だけで覚えておこうとすると、何度も同じことを考えてしまいがちです。
書き出しておけば、「これはメモしてあるから、今は考えなくても大丈夫」と、いったん手放しやすくなります。
妊活について二人で話し合うことは大切ですが、あえて「今日は妊活の話をしない時間」をつくってみるのも一つの方法です。厳密なルールにする必要はありません。
テレビを見たり、外食したり、散歩したり、旅行の計画を立てたり。「妊活をする二人」ではなく、「一緒に暮らし、人生を楽しむ二人」として過ごす時間を意識してつくってみましょう。妊活のことを話さない時間があるからこそ、二人の関係そのものを大切にできることもあります。
妊活について考え続けていると、自分の中だけでは不安と事実の区別がつきにくくなることがあります。そんなときは、パートナーや信頼できる家族、友人などに話してみるのも一つです。
また、必要に応じて医療機関や専門家など、第三者に相談することで自分が何に不安を感じているのかを整理しやすくなる場合もあります。
決して「相談する=何か問題がある」ということではなく、頭の中に抱えているものを外に出して、自分の気持ちを整理するための方法の一つと考えてみましょう。一人で抱え込まず、話せる場所を持っておくことも大切にしてください。
妊活について真剣に考えているからこそ、頭から離れなくなるのは当然のことです。「また妊活のことを考えてしまった」と、自分を責める必要はありません。
大切なのは、「考えないようにすること」ではなく、妊活について考える時間と、自分の生活を楽しむ時間の両方を持つことです。妊活をしている時間も、妊活から離れている時間も、どちらもあなたの大切な人生の一部に変わりありません。
もし一人ではなかなか気持ちを切り替えられない、不安な気持ちを誰かに聞いてほしいというときは、相談できる場所を利用することも選択肢の一つです。
漢方サロンりんどうでも、妊活についてのお悩みをお話しいただけます。一人で答えを出そうとせず、今の気持ちをそのまま話してみる。それだけでも、少し心が軽くなることがあります。
妊活だけで、あなたの毎日がいっぱいにならなくても大丈夫。あなた自身の時間も、パートナーとの時間も、好きなことを楽しむ時間も、大切にしていきましょう。
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