AMHが低いと妊娠できない?数値の見方や妊娠との関係、妊活でできることを解説

AMH検査を受けて、「数値が低いと言われたけれど、妊娠できるの?」「卵子がもうほとんど残っていないのでは?」と不安になっている方もいるのではないでしょうか。
AMHは卵巣に残っている卵胞の数を推測するための指標であり、卵子の質や妊娠の可能性を直接示すものではありません。
ただし、AMHが低い場合は、年齢やその他の検査結果なども踏まえ、今後の妊活や不妊治療について考えることが大切です。
本記事では、AMHの基本的な意味や数値の見方、妊娠との関係をはじめ、AMHが低いとわかった場合に意識したいことについて解説します。

【この記事の監修医師】
片山 典子
りんどうオンラインクリニック 産婦人科医
片山産婦人科 院長

経歴
2005年に医師免許取得。岡山県内、鳥取県内の総合病院で産婦人科医を歴任し、2021年より片山産婦人科に勤務(現院長)。2023年より、りんどうオンラインクリニックの産婦人科医を務める。

監修医からのコメント
全ての女性がココロもカラダも健やかに過ごすことができ、家族全員、そして地域全体の人々の健康につながるようサポートできればと思っています。今ある症状を改善するだけでなく、日々の生活習慣を見直し、根本から「不妊にならない」「病気にならない」「病気を繰り返さない」カラダづくりを目指す支援をしていきます!

【この記事でわかること】

AMHとは?卵巣予備能を知るための指標

はじめに、AMHがどのようなホルモンなのか、検査から何がわかるのかを解説します。

AMHは発育途中の卵胞から分泌されるホルモン

AMHとは、「抗ミュラー管ホルモン(Anti-Müllerian Hormone)」の略称です。卵巣内にある発育途中の卵胞から分泌されるホルモンで、血液中のAMH濃度を調べることで卵巣予備能を推測できます。
卵巣予備能とは、卵巣に残っている卵子の数を指す概念です。卵巣内の卵胞は年齢とともに減少するため、一般的にAMHの数値も年齢とともに低下する傾向があります。
AMHは、FSH(卵胞刺激ホルモン)などと比べて月経周期による変動が比較的小さく、月経周期にかかわらず測定できることが特徴です。

AMHは「残っている卵子の数そのもの」ではない

AMHの数値から、卵巣に卵子があと何個残っているのかを正確に把握できるわけではありません。
AMHはあくまで卵巣にある発育途中の卵胞の数を推測する指標であり、数値が低い場合は卵巣予備能が低下している可能性があると考えられます。
また、AMHは妊娠できるかどうかを直接判定する検査でもありません。実際の妊活や不妊治療では、年齢や月経・排卵の状態に加え、AFC(胞状卵胞数)やFSHなどの検査結果、卵管や子宮の状態、パートナーの精液所見なども含めて総合的に判断します。

AMHが低いと妊娠できない?

AMHが低いからといって、必ずしも妊娠しにくい、あるいは妊娠できないというわけではありません。
妊娠の可能性を判断するには、年齢や卵子の質、排卵の状態なども考慮する必要があるためです。

AMHが低くても自然妊娠することはある

AMHが低い場合でも、排卵があり、卵管や精子などに大きな問題がなければ自然妊娠する可能性はあります。
つまり、AMHの数値が低いという理由だけで、「もう妊娠できない」と判断する必要はないのです。

AMHが低いからといって卵子の質が低いわけではない

AMHは主に卵胞の数に関係する指標であり、卵子の質を直接評価する検査ではありません。
卵子の質は受精や胚の発育などに関わる要素で、一般的に年齢による影響が大きいとされています。そのため、AMHの数値が同じであっても、年齢や排卵の状態、その他の検査結果によって妊娠の可能性や適切な治療方針は異なります。

AMHが低いとどんなことに影響する?

AMHが低い場合、卵巣に残っている卵胞の数が少なくなっている可能性があります。特にAMHの数値が参考になるのは、体外受精などで卵巣刺激を行う場合です。
体外受精では、排卵誘発剤などを使用して複数の卵胞を育て、採卵を行うことがあります。
AMHやAFC(胞状卵胞数)は、卵巣刺激に対して卵巣がどの程度反応するか、採卵によってどれくらいの卵子が得られるかを予測するための指標として利用されます。
AMHが低い場合は、卵巣刺激を行っても育つ卵胞が少なく、1回の採卵で得られる卵子の数が少なくなる可能性があります。
ただし、AMHが低いからといって、体外受精ができないわけではありません。数値がかなり低い場合でも、治療を受けられるケースはあります。

AMHの数値はどう見ればいい?

AMHの検査結果には、一般的に「ng/mL」という単位で数値が示されます。「この数値以上なら妊娠できる」「この数値以下なら妊娠できない」といった、一律の基準があるわけではありません。
AMHは年齢とともに低下する傾向がありますが、同じ年齢でも個人差があります。また、検査方法やホルモン剤の使用状況などによっても、数値の解釈が異なる場合があります。
そのため、ネット上などで紹介されている“平均値”などの数値だけを見て自己判断することはおすすめできません。
AMHの検査結果を確認する際は、次のような情報も合わせて考えることが大切です。

AMHが低くなる原因・要因

AMHが低くなる背景には、年齢による変化をはじめ、卵巣の病気や手術歴など、さまざまな要因が考えられます。

年齢による変化

女性の卵子のもとになる細胞は胎児期に数が増えてピークを迎え、その後は時間の経過とともに減少していきます。
そのため、年齢を重ねるにつれて卵巣に残っている卵胞の数が少なくなり、AMHの数値も低下する傾向があります。
ただし、AMHの数値には個人差があるため、同じ年齢の方が必ずしも同じような数値になるわけではありません。

卵巣の病気や手術歴

卵巣に関係する病気や過去の治療歴がAMHの数値に影響することもあります。たとえば、次のようなケースです。

こうした病気や治療歴がある場合は、卵巣予備能が低下している可能性があります。
ただし、必ずしもAMHが低くなるわけではないため、気になる場合は医師に確認しましょう。

AMHには個人差がある

AMHは同じ年代でも数値に幅があり、年齢だけで決まるものではありません。
また、ホルモン剤の使用などによって数値が変化する場合もあるため、1回の検査結果だけで「自分の卵巣は年齢よりも老化している」と判断するのは適切ではありません。
検査結果を受け取ったら、数値だけで判断せず、「自分の場合、この数値にはどのような意味があるのか」を医師に確認しましょう。

AMHが低いとわかったら、妊活では何をすればいい?

AMHが低いと言われると、「数値を上げるために何かしなければ」と焦ってしまう方もいるでしょう。しかし、大切なのはAMHの数値だけにとらわれず、現在の体の状態を把握し、今後の妊活について考えることです。

まずは検査結果を医師と確認する

AMHが低いと言われた場合は、まず医師に検査結果の意味を詳しく確認しましょう。たとえば、「このAMHの数値は、自分の年齢ではどのように考えればよいですか?」「妊活を続けるうえで、追加の検査や治療は必要ですか?」など、気になることを具体的に質問してみましょう。
AMHだけで妊娠の可能性や治療方針を判断することはできないため、年齢や月経・排卵の状態、その他の検査結果なども踏まえて考える必要があります。

日々の生活習慣を整える

AMHの数値を上げること自体が、妊娠の可能性を高めることにつながるとは限りません。妊活中は検査結果だけでなく、現在の体調や生活習慣にも目を向けることが大切です。
たとえば、次のようなことを意識してみましょう。

冷えや月経に伴う不調などが気になる場合は、漢方の考え方を取り入れながら体調管理を考える方法もあります。

漢方サロンりんどうが大切にしていること

漢方サロンりんどうでは、検査結果だけに目を向けるのではなく、ご自身の体調や生活習慣、妊活に対する不安なども含めて、一人ひとりに寄り添うことを大切にしています。
実際に、当サロンにはAMHの検査結果をきっかけに相談に来られる方もいらっしゃいます。
以前、31歳のお客様から「AMHの値について、年齢よりかなり低いと言われて不安になった」とご相談いただいたことがありました。
その方は、病院で不妊治療を続けながら、自分でもできることに取り組みたいという思いで当サロンに相談されました。その後、漢方や整体を取り入れながら生活習慣や体調を見直し、半年ほど経ったころに自然妊娠されたとご報告いただきました。
もちろん、この事例だけで漢方や整体が妊娠につながったと判断することはできません。また、同じような取り組みをすれば必ず妊娠できるというものでもありません。
それでも、妊活中の不安を一人で抱え込まず、自分の体調や生活習慣に目を向けることには意味があると考えています。

AMHについてよくある質問

最後に、AMHに関するよくある質問とその回答を紹介します。

Q.AMHが低いと妊娠できませんか?

AMHが低いからといって、妊娠できないわけではありません。
AMHは卵巣に残っている卵胞の数を推測するための指標であり、自然妊娠の可能性を直接示すものではないためです。
妊娠の可能性は年齢や排卵、卵管や精子の状態などによって異なるため、AMHの数値だけで判断しないようにしましょう。

Q.AMHが低いと卵子の質も悪いのでしょうか?

AMHが低いからといって、卵子の質まで低下しているとは限りません。
AMHは卵胞の数に関係する指標であり、卵子の質を直接評価する検査ではありません。卵子の質や妊娠・出産の可能性を考えるうえでは、年齢が重要な要素になります。

Q.AMHは高ければ高いほど妊娠しやすいのでしょうか?

AMHが高いからといって、必ずしも妊娠しやすいわけではありません。
AMHは卵巣予備能を評価するための指標であり、数値が高いほど妊娠の可能性が高くなるというものではないためです。
検査結果は年齢やその他の検査結果なども含めて総合的に判断することが大切です。

Q.AMHが低い場合、すぐに体外受精をしたほうがいいですか?

AMHが低いという理由だけで、すぐに体外受精を始める必要があるとは限りません。
ただし、年齢や妊活期間、その他の検査結果によっては、早めに治療方針を検討したほうがよい場合もあります。
自分に適した治療方法や開始時期について、医師に相談しましょう。

Q.AMHを上げることはできますか?

現時点では、生活習慣の改善などによってAMHの数値を確実に上げ、妊娠の可能性を高められる方法は確立されていません。
AMHは卵巣予備能を評価するための指標であり、数値を上げること自体が妊活の目的ではありません。
数値だけにとらわれず、年齢や現在の体の状態、妊活期間なども含めて今後の方針を考えることが大切です。

Q.AMHが低いと言われて不安です。何をすればいいですか?

まずは、検査結果について医師に詳しく確認しましょう。
そのうえで、年齢や妊活期間、その他の検査結果なども踏まえ、今後の妊活について相談することが大切です。
また、食事や睡眠、運動などの日々の生活習慣を整えることも意識してみましょう。

AMHが低くても妊娠の可能性はある!数値だけで判断しないことが大切

AMHは卵巣に残っている卵胞の数を推測するための指標であり、卵子の質や自然妊娠の可能性を直接示すものではありません。
ただし、AMHが低い場合は、体外受精で採卵できる卵子の数が少なくなる可能性があります。そのため、年齢や妊活期間、その他の検査結果なども踏まえ、今後の妊活や不妊治療について医師と相談することが大切です。
また、妊活中は検査結果だけにとらわれず、食事や睡眠、適度な運動など、日々の生活習慣を整えることも意識しましょう。
漢方サロンりんどうでは、妊活中の体調や生活習慣に関するお悩みに寄り添い、一人ひとりに合わせたサポートを行っています。AMHの数値に不安を感じている方や、妊活中の体調管理について相談したい方は、お気軽にお問い合わせください。

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